2021.07.27
コラム

データに見るLINEのクロスターゲティング/コミュニケーションを加速させるLINEのデータ活用

 

「LINE DATA SOLUTION」では、LINE公式アカウントやLINE広告をはじめとした各サービス間のデータ連携を推進し、顧客との効果的なコミュニケーション実現のための統合的なデータ活用を目指している。その取り組みの一つとして、「クロスターゲティング」の機能を事例とともに紹介する。

目次

・LINE広告(友だち追加)の配信で質の高い友だちを効率的に獲得
・LINE公式アカウント/メッセージ配信のパーソナライズ
・Talk Head View/認知獲得とLINE広告での成果刈り取り

クロスターゲティングとは

「クロスターゲティング」とは、LINEが提供する法人向けサービスで得られた計測結果でオーディエンスを作成し、そのオーディエンスを異なるサービスで活用できるターゲティング機能だ。

 

これにより、広告主はLINE公式アカウントやLINE広告、LINEポイントADなどの各サービス単体での利用だけでなく、ユーザーの状態、興味・関心度合いに応じて、最適な訴求方法・サービスを使い分けるなどの総合的なデータ活用が可能となっている。

クロスターゲティングの活用例

クロスターゲティングでは、各サービスで作成したオーディエンスデータを、LINE広告・LINE公式アカウントでの配信に活用することができる。各企業がどのようにクロスターゲティングを利用しているのか、実際の事例を紹介する。

1.LINE広告(友だち追加)の配信で質の高い友だちを効率的に獲得

LINE公式アカウントを効果的に運用するためには、「友だち」を集めることが重要になるが、その手段の一つとして、LINE広告に「友だち追加」という広告配信機能が存在する。

 

この機能もクロスターゲティングの活用が可能で、LINE公式アカウントで配信したメッセージを開封したり、配信メッセージ内のリンクをタップしたりなど、LINE公式アカウントで取得した友だちのアクションデータを、LINE広告の友だち追加配信に利用できる。

 

実際、A社ではLINE公式アカウントで配信したメッセージのクリックデータをシードとして類似拡張オーディエンスを作成し、友だち追加配信することで、友だち1人あたりの獲得コストを削減することができた。

既存の友だちの中でも優良な友だちのデータをもとに、類似ユーザーに絞って友だち追加配信することで、獲得単価の効率化に成功した。

 

ほかにも、ブランドや商品に興味・関心を持つ見込みの高いユーザーに限定したアプローチが可能となるため、以下のような効果にも期待できる。

 

■期待できる効果
・友だち獲得後のLINE公式アカウントのメッセージ開封などのアクション率向上
・友だち獲得後のブロック率低減

2.LINE公式アカウント/メッセージ配信のパーソナライズ

LINE公式アカウントでは、友だちに対してメッセージを届け、ユーザーと長期的な深いつながりを構築することができる。さらに、クロスターゲティングを活用すれば、広告のクリックやランディングページの閲覧履歴など、LINE広告のデータをLINE公式アカウントのメッセージ配信に利用できる。

 

株式会社小学館では、40代の働く女性を対象にしたラグジュアリーファッション誌『Precious』のWeb版『Precious.jp』への集客を目的にLINE広告を活用している。その運用で得られたコンバージョンデータをもとに、LINE公式アカウントで配信する内容のパーソナライズ化に取り組んだ。結果、LINE公式アカウントのメッセージ開封率やクリック率を改善することに成功している。

ブランドや企業に興味を持っている友だちでも、一人ひとりを見ていけば興味・関心や悩みは異なる。それにも関わらず、友だち全員に同じ内容のメッセージを同じタイミングで配信するだけでは、十分な成果は得られず、ブロック率を高める要因にもなる。

 

LINE広告での配信による反応をもとに配信する内容を送り分けることで、個々のユーザーに最適化された配信内容を届けた小学館の事例は、メッセージのアクション率を高めることができた好事例だと言える。

 

■期待できる効果
・メッセージ配信のアクション率(開封率・クリック率・購入率)の向上
・ブロック率の低減

3.Talk Head View/認知獲得とLINE広告での成果刈り取り

「Talk Head View」は、LINEのトークリストの最上部に動画や静止画を掲載することで、多くのユーザーへのリーチができる認知拡大に有効な広告商品だ。

 

クロスターゲティングでは、Talk Head Viewに対するユーザーの静止画クリックや動画視聴などのアクションデータを、LINE広告の配信に活用することができる。実際、Talk Head Viewの動画再生開始データをもとに、LINE広告でリターゲティング配信することで、CTRやCVRが大幅に高まる傾向が確認できている。

このケースは、Talk Head Viewで商品認知を拡大した後、LINE広告で追いかけ配信をすることで、興味・関心が顕在化したユーザーに絞ったアプローチが可能になり、最終的な成果の収穫を効率化できると考えられる。従来のWebサイトの来訪リターゲティングとは異なり、LINEの中でしか取得できないユーザーのアクションデータを利用することにより、リターゲティングの手法を拡大することができる。

 

■期待できる効果
・CTR/CVRの向上
・CPC/CPAの低減

 

紹介した3つの活用例はあくまで一例であり、ほかにもクロスターゲティングにはさまざまな活用方法がある。重要なのは、ユーザーとのコミュニケーションを、各ファネルやコミュニケーションツールの単位ではなく、ユーザー視点で捉えて設計すること。

 

ユーザーがブランド・企業・商品を認知していない段階から、どのような体験を通じて認知し、購入に至り、リピートし、ファンになるのか。認知獲得や初回購入など各目的での個別最適に陥らず、一連の顧客体験を全体として向上させる視点が必要となる。

 

LINE公式アカウントやLINE広告、Talk Head Viewなどの各サービスは、それぞれ適した行動プロセスの段階・強みが異なる。そのため、各サービス内での施策実施、効果分析、改善は実施できていても、サービス内に閉じた利用に止まっているケースも多いのではないだろうか。

 

クロスターゲティングを使って、各サービスで取得したデータを横断的に活用することで、ユーザーの態度変容に応じたコミュニケーションが可能となり、各サービスの強みをより活かした効果的な活用が可能になる。LINEは、今後もクロスターゲティングに限らず、機能の追加や事例の紹介などを通じて、企業の統合的なデータ活用の推進に取り組んでいく。


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