2023.05.23
コラム

ROASは2,000%以上!LINE公式アカウントの配信効果を高めたECサイト「自然の館」のビジネスマネージャー活用

 

メルマガに代わる情報発信手段として、2021年10月にLINE公式アカウントを開設した食品メーカーの味源では、メッセージ配信の効果を高めるためにビジネスマネージャーを活用している。ROASは2,000%以上という成果を生み出した活用方法について、有限会社味源EC事業部の石原悠資氏に話を聞いた。

LINE公式アカウントの活用を経てビジネスマネージャーの導入へ

サバを使ったチップス「SABAChi」や「カップラーメンが旨くなる魔法の粉」など、数多くの人気食品を製造・販売している味源は、オリジナル商品のほか、OEMでの企画・開発事業を手掛けている。

 

2003年には健康食品を中心としたEC直営店「自然の館」をリリースし、販売経路として各ECモールにも注力してきた。その中の一つ、「自然の館Yahoo!ショッピング店」では、LINE公式アカウントを開設して売上向上に取り組んでいる。

 

「これまで、情報発信手段としてメルマガを活用していましたが、数値の低迷を課題に感じてLINE公式アカウントを導入しました。LINE公式アカウントでは、メッセージ配信を中心に特定商品の訴求を行っています。配信頻度はセール前のスタート告知と終了告知が基本で、午前中に一斉配信で友だち全員にメッセージを配信した後、クリックしたユーザーを対象にして午後にセグメント配信を行っています。目標として設定している数値はCVRで、具体的には15〜20%ほどです」(石原氏)

 

CVRと共に同社が重視しているのがROASで、400%を基準に各広告施策の可否を判断していきた。LINE公式アカウントからのメッセージ配信をROASに換算した場合、1,000%近くを記録しているが、さらなる効果改善を目的に導入を決めたのが、ビジネスマネージャーだった。

ビジネスマネージャーで効率性を高めたセグメント配信を実現

ビジネスマネージャーでは、企業が持つ1st party dataとLINEやパートナー企業が持つデータを収集・統合し、オーディエンスの作成・共有やデータ分析が可能になる。これにより、自社で保有するデータを活用し、LINE公式アカウントでメッセージを配信する対象をセグメントしたり、LINE広告で配信対象の精度を高めたりといったサービス間を横断したデータ活用が実現する。


*外部データやクライアントデータについては、ユーザーに許諾をいただいたデータのみ連携可能です

 

LINE公式アカウントでも基本機能としてオーディエンスを活用したセグメント配信が実施できるが、企業が持つ1st party dataを活用した配信はビジネスマネージャー経由でしか実現できない。

ビジネスマネージャーを活用した配信イメージ

「これまでの運用でLINE公式アカウントの効果については実感していたのですが、最近はさらに結果や効率性を高めたいという希望を持っていました。例えば、ROASがどれだけ高くても、セールのたびに一斉配信していては配信費用も増えていきます。何度も似たようなメッセージを受信すれば、煩わしく感じる方もいるかもしれません。そこで、よりCVRやROAS、配信効率を高めるための手段としてビジネスマネージャーの活用を決めました」(石原氏)

 

味源ではビジネスマネージャーの導入前、LINE公式アカウントの基本機能を活用したセグメント配信を試したことがあったという。しかし、計測タグを利用したオーディエンスを作成したくても、Yahoo!ショッピング内にはタグが埋め込めないという問題があった。一方、ビジネスマネージャーは計測タグが設置されていなくても、自社が保有するデータでオーディエンスを作成し、メッセージ配信に活用できる。

CVRは2.2倍、ROAS2,299%を達成

味源は受注システムから購入履歴を基に「過去1年間の商品別の購入者」の電話番号を抽出し、ビジネスマネージャーにアップロードすることでオーディエンスを作成。商品別にセール情報を過去の購入者にセグメント配信した。

 

結果、一斉配信と比較して開封率は51.8%で1.2倍、クリック率は27.0%で1.2倍、開封率とクリック率を掛け合わせた数値は14.0%で1.4倍という成果を得た。

有限会社味源の実績(2022年11月)

「一斉配信に比べると、当然ながら配信母数は絞られます。購入ユーザーが少ない商品の場合、配信母数が200~300件というケースもありますが、それでも購入率は一斉配信の2.2倍と非常に効率的な配信になりました。一斉配信では予想以上の反応で在庫が尽きてしまうこともありますが、ビジネスマネージャーでのセグメント配信は売上や在庫の数を予測・調整しつつ効率的な運用ができています」

 

肝心のCVRとROASについては、それぞれ一斉配信と比較して2.2倍、2,299%という実績を記録。売上額もビジネスマネージャー経由の売上が全配信経由の売上の7割強に迫っており、最小の配信数で全配信と肩を並べる成果を生み出した。

有限会社味源の実績(2022年11月)

「ROASは2,299%と、LINE公式アカウントの開封リターゲティングと比べても非常に高い数値です。一斉配信、開封リターゲティング、ビジネスマネージャーを活用したセグメント配信という複数の配信方法を組み合わせることで、LINE公式アカウントの運用は現在も高い効果を維持しています。デイリーで配信を行っていますが、商品別の購入者でセグメントしているので、ユーザーがメッセージを煩わしく感じにくい点もメリットです」(石原氏)

 

今回、ビジネスマネージャーで配信件数を絞りながらも高い成果を達成できたことで、販促コストの削減につながったと石原氏。今後はその分をLINE広告に展開し、相乗効果によるより高い成果を目指していきたいと展望を語った。

 

(公開:2023年5月、取材・文/岩崎史絵)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※本記事内の実績は取材先調べです

 

 

その他、ビジネスマネージャーの利用方法や活用事例については以下をご覧ください。

 


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